工具紹介

[Amazon]YMJOGGUE 刃径4mm 848円の超硬エンドミルで鉄を削る

Amazonという名のフロンティアで無名超硬エンドミルを探す

アマゾンで金属加工用工具を見ていると初めて聞くようなブランドをいっぱい見ます。

その中で今回気になったのがコチラ

YMJOGGUE
超硬 エンドミル 4枚刃 刃径4mm
ナノブルーコートエンドミル タングステン鋼
CNCルータービット 彫刻ドリルビット 切削研磨用
AlTiSiNコート
(刃径4mmx刃長12mmx全長50mmx軸径4mm【3804】)

もはや社名をなんと呼んでいいのかワカラナイ
ワイエムジョグーさんで良いのかな。ワイエムジェイ オギュー?
そもそも社名??ですよ・・ね。名前ではない?(DJKOOみたいな・・)

いかにも高硬度材をガンガン削ることができそうな色とフォルム・・・

ちなみにこの特徴的な色のコーティング「AlTiSiN」は筆者が色々と調べた中では
表面硬度  3200~4500HV
耐酸化温度 600~1200℃
摩擦係数  0.3前後
と、各メーカーによってバラツキが多く膜厚も差があるので具体的な数値が明記されていない場合はその効果がハッキリとしない印象です。

全体的には耐熱性高温酸化性耐摩耗性の高さが特徴なので、工具説明に謳っているように、ある程度高硬度の被削材までカバーできるようにしてあるようです。

はたして実力はいかに!?

ホルダーへの取り付けは問題ナシ!
早速テストカットを行います。

側面加工で切削量と損傷具合をチェック

今回の加工内容


被削材 SS400 □55-130
切削条件
回転数  S5827(V70)
送り速度 F1165(f0.05)
径方向切込 0.2mm(0.05D)今回は側面加工にて
軸方向切込 8mm(1D)
冷却方法    外部エアブロー

長所を実感するためにNAK等の合金を削ってみようかと思ったのですが、
前回のトミーグローバルさんのコスパ抜群エンドミルと比べてみたくて、SS400にしてみました。

↑音が出ます。音量注意

動画をアップで見ると色々わかります。
・キリコは絡まらずキレイにでています(エアブローのせいで理想とは逆方向ですが・・)
・ゼロカットのパスでもキリコがでている(刃が倒れている?滑っている?送り早すぎ?)

(↑切削中、刃物がワークに当たっている状態で回転を止めるとストレスが溜まる筆者です、笑)

序盤は心地の良い加工音、キレイな切削面を維持しています。刃の形はしっかりしているようです。

径方向3mm程度切削後の表面
低切込の側面加工にしては若干が荒れ具合が強いように見えます。
(4枚刃で送りを上げているので条件が合っていない?)

径方向30mm切削後の状態
バリが大きく出ています。上面の膨れ等はありませんが、これ以上続けると厳しそうです。
加工音も明らかに無理をしている音に変わってきました。

↑ワークを見下ろして満足げな刃物・・・
   エンドミル「ふぅ、今日も良い仕事やったなぁ」

↑工具を見上げながらバイス上のSS400・・・
   テストワーク「イヤイヤ、まぁまぁムシれとるがな」

切削音の変化は大きかった割に、キリコは終始このような形状と色味でした。
切子だけ見ているとまだまだいけそうです。

パッと見では問題なさそうですが

先端部はコーティングがとれて、すくい面、逃げ面ともに摩耗しています。
刃先のチッピングはなさそうですが、溶着してますね。

実はマイクロスコープを買ったので、さらに拡大できたりします。
また激安マイクロスコープもレビューします。

トータルの切削量
加工距離21450mm*深さ8mm=171600㎣=171.6cc=0.1716リットル
で、切削面の倒れがだいぶでています。これ以上削ると折損リスクがでてきそうです。

[まとめ] 一般材料の高速荒加工での使用向き

個人的な見解としては、
 コーティングの膜厚が薄いためか切れ味が落ちるまでが早いので切削液をかけて冷却か、切り込み量をあげて一気に削りきってしまうか、にしても切削面の倒れが最初から大きいということは、刃も逃げがち・・・
ん~~なんとも厳しい内容ですが、価格なりといえばその通りです。
 正直なトコロ、SS以上の硬さ素材の切削は非常に厳しいのではないかと思いました。
当社の場合は、SS生材を4枚刃の刃数を活かしてダダーッと削りたいときに使用していきたいと思います。

YMJOGGUE 刃径4mm4枚刃 AlTiSiN エンドミル
SS単品部品でガッとラフに加工して、使い切り!!
の用法でオススメしますっ
ワークのサイズによって使い切りと考えればコスパも悪くないと思います。

 

法人価格だとさらにお安くなりますよ~
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